保冷剤は、レジャーや物流業界など、あらゆる場面で使われています。
一般的には「保冷剤」、物流などに関わる業界では「蓄冷剤」という名称で用いられることが多いですが、基本的には同じ物です。
今回は、そんな保冷剤の正しい使い方について見ていきます。
【前提知識】蓄冷剤の種類とは
蓄冷剤はソフトタイプとハードタイプがあります。
ソフトタイプ
ナイロン素材の袋にジェル状の液体を包んだものが多く、食材購入後のお持ち帰りなど、簡易的な用途が中心です。
※融点が0度のものが多く、氷点下を維持するのは難しい。
ハードタイプ
ブロー成形されたプラスチック容器を使用します。
ナイロン素材などで作られるソフトタイプに比べると耐久性が高く、繰り返し使用に向いています。
かなり低音で凍らせることもでき、例えば-25℃以下に蓄冷剤を凍らせることもあります。
(蓄冷材凍結庫を使用すればできるが家庭用の冷凍庫内温度はおよそ-18℃程度なので、一般家庭ではそこまで冷やすのはほぼ不可能)
効果的な使い方
保冷剤は、基本的には上に位置するように置きます。
なぜなら、冷気は上から下に降りていく性質があるからです。
真上に直置きした状態
(この写真では少しずれてしまっている)
直置きすれば、保冷剤がダミーの役割も兼ねるため、対象物を効果的に冷却することができます。
(上部にネットがあるタイプで、内容物が多いようであればネットに保冷剤を入れても良い。)
なお、落とし蓋を使うと空間が小さくなり冷却効果が高まります。
※ダンボールのような簡易的なもので良いです。
こちらの写真は、落とし蓋代わりにビニール繊維を上から被せたもの。
以上のことに気をつければ、ソフト、ハード問わず、保冷剤を最大限に有効活用できるでしょう。
保冷ボックスも重要
※画像はイメージです。
使用する保冷ボックスの性能も大切です。
例えば、どれだけ温度の低い保冷剤を使用しても、ただの紙袋と真空断熱材を使った容器では結果は雲泥の差になります。
この記事を読んでくださっているのであれば、まず「保冷ボックスの性能は十分か?」という点にも着目してみてください。
保冷ボックスについては以下の記事で詳しく解説していますので、ぜひお読みください。
まとめ
今回は、保冷剤(蓄冷剤)の正しい使い方について見てきました。
道具は、使い方次第です。
少し工夫をするだけで、より長く効果的に保冷ができるわけですね。
株式会社シーエスエスでは、蓄冷剤および保冷ボックスの設計もしております。
試験段階から可能な限り実運用における環境の再現を目指すのがシーエスエスのモットー。
そのため、現場での不具合が少なく、お客様からのクレームも極めて少ない高品質な製品を提供しています。
相談は随時受け付けておりますので、どうぞお気軽にご連絡ください。