春から夏にかけては弁当に保冷剤は必須ですが、冬はどうなのでしょうか?
地域にもよりますが冬は気温が低く、必要なさそうにも思えます。
今回は、冬場のお弁当に保冷剤は必要なのか問題について見ていきます。
なお、シーエスエスでは業務用に使用できる高性能保冷ボックスの開発を行っております。
あらゆる環境下での試験を実施してきた知見から、お客様の生活の役に立つ情報を提供します。
※保冷剤と書いていますが、業界では蓄冷剤と呼びます。
冬でもあったほうが良い
結論としては、冬でも保冷剤があった方が良いです。
なぜなら、室内の気温が高ければ細菌が繁殖する可能性があるからです。
暖房によって冬でも室内の気温は20度は保たれますが、このくらいの温度でも時間の経過とともに細菌が増殖します。
細菌の多くは10℃以下(冷蔵庫内の温度の目安)で増殖は遅延し、-15℃(家庭の冷凍庫内の温度の目安)以下では停止するが、死滅しているわけではないので、室温に戻すと増殖をはじめる(食中毒菌は35℃くらいが最も増えやすい)。
https://www.nichirei.co.jp/koras/knowledge/002.html 安全・安心な食の知識 家庭で発生しやすい食中毒菌と殺菌方法 「知る」ことで食中毒から身を守る. ニチレイ より
また、直射日光が当たったり暖房から出る暖かい風にさらされてしまうと、弁当箱も室温以上に温められてしまう恐れがあります。
食中毒菌は少ない菌量であれば食中毒の症状を発症しませんが、温度が上がるにつれて菌の増殖スピードが上がるので注意が必要です。
涼しい場所に置くなど、対策ができれば良いのですが、それでも保冷剤をつけたほうが安心です。
正しい使い方
さて、保冷剤の使い方も重要です。
保冷剤の使い方を間違えると、効果が無くなってしまうこともあります。
そんな使い方の注意点は以下の3つ。
・バッグがあることは前提
・基本は上置き
・弁当は冷やす
当然ですが、保冷するなら弁当箱を包むバッグは必須です。
欲を言えば、保冷性能を有したものがオススメ。
そうしないと外部からの熱侵入量が多く、保冷効果が下がってしまうからです。
また、保冷剤を置くなら基本的には上に直置きの方が良いでしょう。
冷気が上から下へ降りる性質があることと、保冷剤がダミーの役割も兼ねるため、対象物を効果的に冷却することができます。
※量が多い場合は保冷剤を底にも置いた方がいい(上の保冷剤だけで底まで冷やしきれないため)
最後に、弁当などはしっかりと冷まして熱をとってから保冷バックに保冷剤と一緒に入れることが重要です。なぜなら、対象物が暖かいほど保冷剤の効果が無くなるからです。
(どうしても暖かいまま使うのであれば、その分保冷剤の量も増やす必要があります)
なお、一般家庭であればソフトタイプの保冷剤を使うことがほとんどかと思いますが、性能面ではハードタイプの方が上ですのでバックの形状次第ではハードタイプを使う手もあります。
※詳しくは以下のページにて
まとめ
今回は冬場のお弁当の保冷について見てきました。
食中毒といえば春~夏ですが、それ以外の季節でもリスクはあります。
作ってから短時間で食べるのであれば、それほど心配はいりませんが、環境次第では短時間でも菌が大量に繁殖してしまうこともあるので、環境だけには気をつけましょう。
株式会社シーエスエスでは、蓄冷剤および保冷ボックスの設計もしております。
試験段階から可能な限り実運用における環境の再現を目指すのがシーエスエスのモットー。
そのため、現場での不具合が少なく、お客様からのクレームも極めて少ない高品質な製品を提供しています。
相談は随時受け付けておりますので、どうぞお気軽にご連絡ください。