どの世代であっても熱中症になってしまう可能性はありますが、特に高齢者はリスクが高くなります。
実際、1968~2015年の年齢階級別熱中症累積件数(死亡者数)では、男女ともに80歳くらいまで 件数が増え続けています。
※80歳を超えたあたりからは身体活動時間が減るためか、減少高齢になると温度に対する感覚が弱くなるため、気づかないうちに熱中症になると言われます。 そのため、本人だけでなく周囲の人も早めの対策を講じてあげる必要があるわけです。
では、その対策として有効なものは何があるのでしょうか。
水分補給やエアコンの使用などは一般的ですが、今回はネッククーラーの有効性を解説します。
熱中症が疑われる場合にネッククーラーが有効
ネッククーラーは、どちらかと言えば熱中症の”なりかけ”から”なってしまった後”に高い効果を発揮します。
環境省が2022年に出した【熱中症環境保健マニュアル2022】では、熱中症が疑われる場合に太い静脈がある頸部両側を冷やす事も有効であるとしています。
体表近くに太い静脈がある場所を冷やすのが最も効果的です。 なぜならそこは大量の血液がゆっくり体内に戻っていく場所だからです。具体的には、頚部の両側、腋の下、足 の付け根の前面(鼠径部 )等です。そこに保冷剤や氷枕(なければ自販機で買った冷えたペットボトルやかち割り氷)をタオルでくるんで当て、皮膚を通して静脈血を冷やし、結果として体内を冷やすことができます。
熱中症環境保健マニュアル2022 https://www.wbgt.env.go.jp/pdf/manual/heatillness_manual_full.pdf
ネッククーラーは頸部の冷却が可能ですので、まさに熱中症が疑われるケースで最も効果的な対策の一つと言えます。
熱中症の予防としてはどうなのか?
ネッククーラーは熱中症予防としても効果はあります。
特に、発汗能力が落ちている高齢者であれば、暑熱環境での活動時に自力での体温調節が難しいためネッククーラーを活用する事が有効です。
ただし、ネッククーラーだけに頼るのも良くありません。
何故なら、自力での体温調節機能を鈍らせる可能性もあるからです。
熱中症環境保健マニュアル2022では、一日一回は汗をかく運動をして発汗能力を維持することが勧められています。
基本的な対策としては①水分補給②部屋の温度の調整③汗をかく運動 を行うことが大切です。
日常的に運動して若年者と同等の体力レベルをもつ高齢者では、若年者に劣らない暑さに対する耐性(若年者と同等の発汗能力等)を持っていることが明らかにされています。このことは、高齢になっても日常的な 運動習慣を身 につければ体温調節能力の老化を遅らせることができることを示しています。近年、運動 直後30分以内に糖質とタンパク質を含む食品(例えば牛乳1 ~ 2杯)を補給することで、血液量を増加し熱放散能力を改善することが報告されています。1日1回汗をかく運動をして、体力作りすることをお勧めします。
熱中症環境保健マニュアル2022 https://www.wbgt.env.go.jp/pdf/manual/heatillness_manual_full.pdf
そうは言っても、人によっては運動ができないケースもありますのでネッククーラーを手元においておくことは有効な予防対策と言えるでしょう。
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ネッククーラーにはコットン生地を使用しているため肌に優しく、長時間の使用にも適しています。
性能についても、市販のものに比べて持続時間や冷却性能も高いため、暑熱環境下での使用にも最適です。
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