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蓄冷剤の温度帯はどう選ぶ?0℃・-16℃・-19℃・-21℃・-25℃の違いと選定の考え方

2026.04.10

蓄冷剤の色分け4種類

蓄冷剤を選ぶとき、「できるだけ冷たいものを使えば安心」と考えてしまうことがあります。
しかし実際には、それだけで適切な保冷設計になるとは限りません。

冷やしすぎると品質に影響が出ることもあれば、逆に温度帯が合っていないことで十分な保冷効果が得られないこともあります。
そのため、蓄冷剤は「どの温度帯を維持したいのか」を前提に選ぶことが大切です。

シーエスエスでは、蓄冷剤を温度帯によって識別しやすいよう色分けしており、標準仕様では0℃は青、-16℃は透明、-19℃と-21℃は桃色、-25℃は黄色に区分されています。また、蓄冷剤は容器と一緒に使うケースが多いため、容器とのセット設計にも対応しています。 

今回は、シーエスエスの温度帯区分をもとに、蓄冷剤の選び方を整理していきます。 

 

 

蓄冷剤は「温度帯」で考えることが大切

蓄冷剤は、単に冷たさの強さだけで選ぶものではありません。
大切なのは、運ぶものに対してどの温度帯が適切かという視点です。

たとえば、冷蔵帯で管理したいものに、必要以上に低温の蓄冷剤を使えば、部分的に冷えすぎる可能性があります。
一方で、より低温の維持が必要なものに対して、温度帯の高い蓄冷剤を選ぶと、求める条件を満たしにくくなることもあります。

つまり、蓄冷剤選びは「一番冷たいものを選ぶこと」ではなく、「目的に合った温度帯を選ぶこと」が基本です。

 

 

シーエスエスの標準仕様における温度帯区分

蓄冷剤の色分け4種類

シーエスエスの蓄冷剤は、標準仕様として次のように色分けされています。 

0℃ → 青
-16℃ → 透明
-19℃、-21℃ → 桃色
-25℃ → 黄色 

この色分けによって、現場でも温度帯ごとの識別がしやすくなります。

 
なお、これはあくまで標準仕様であり、受注生産の場合は導入年度によって色を分けることもあると案内されています。ロットが必要になるケースもあるため、導入時には事前の確認が重要です。 

 

 

0℃の蓄冷剤はどんな場面で考えるべきか

0℃の蓄冷剤は、冷やしすぎを避けながら温度を維持したいケースで検討しやすい温度帯です。
冷蔵帯での輸送や保管を考える際、まず候補に入りやすい区分といえます。

特に、「冷たく保ちたいが、強すぎる冷却は避けたい」という場面では、0℃帯の考え方が重要になります。
蓄冷剤は商品に直接触れるのか、仕切りを挟むのか、容器の中でどこに配置するのかによっても冷え方が変わるため、温度帯だけでなく使い方まで含めて考える必要があります。

 

-16℃の蓄冷剤を選ぶときの考え方

-16℃の蓄冷剤は、0℃帯よりも低い温度で管理したいときの選択肢です。
「0℃では不足するが、さらに低い温度帯にする必要があるかは検討したい」という場面で候補になります。

この温度帯では、内容物そのものだけでなく、輸送時間や外気温の影響もより大きくなります。
たとえば、短時間の輸送なのか、長時間の配送なのかによって必要な保冷量は変わりますし、同じ梱包でも夏場と冬場では結果が変わることがあります。

 

-19℃、-21℃の蓄冷剤はどう考えるか

シーエスエスでは、-19℃と-21℃を桃色の区分として案内しています。 

この温度帯は、-16℃よりさらに低い保冷条件を求める場合に検討しやすい区分です。
ただし、数値が近く見えても、実際の運用では容器性能や梱包条件、蓄冷剤の配置によって結果が変わるため、単純に数字だけで判断しないことが重要です。

 

また、現場では「同じ温度帯の蓄冷剤を使っているのに、結果が安定しない」ということがあります。
その原因は、蓄冷剤の性能そのものではなく、容器の構造や開口部、内容物との距離、外気条件など、周辺条件にある場合も少なくありません。

 

-25℃の蓄冷剤は低温維持が必要な場面で検討する

-25℃の蓄冷剤は、シーエスエスの標準仕様では黄色で区分されています。 

より低温での維持が求められる場合に検討される温度帯ですが、低温であるぶん、扱いにはより慎重さが必要です。
冷却力が強ければ安心というわけではなく、内容物との相性や容器設計、梱包方法とのバランスが重要になります。

特に、内容物に直接近い位置に配置する場合は、部分的な冷えすぎが起きないかも考えなければなりません。
「何℃の蓄冷剤を使うか」だけでなく、「どこに置くか」「何枚使うか」「何で仕切るか」まで含めて設計することが大切です。

 

蓄冷剤選びで見落としやすいポイント

蓄冷剤の選定では、温度帯だけ見て決めてしまうと、実運用でズレが出ることがあります。
特に見落としやすいのは、次のような点です。

 

まず、輸送時間です。
4時間程度の移動と、半日以上かかる輸送とでは、必要な蓄冷剤の量も設計も変わります。

次に、季節や外気温です。
真夏の積み込みや車内滞留まで想定するのか、比較的安定した環境なのかで、必要な条件は大きく変わります。

さらに、容器との相性も重要です。
シーエスエスでも、蓄冷剤は通常容器と一緒に使うものであり、限られた空間を効率的に使うには設計段階から容器構造を考慮する必要があると案内しています。 

加えて、配置方法も結果を左右します。
上から冷やすのか、側面に置くのか、囲うのか、仕切りを入れるのかで、同じ蓄冷剤でも冷え方は変わります。

 

つまり、蓄冷剤は「温度帯」だけで決めるのではなく、「輸送時間」「外気条件」「容器」「配置」を合わせて見ることが大切です。

 

 

「とにかく低温」を選ぶと失敗することがある

蓄冷剤選定で起こりやすい失敗のひとつが「迷ったら一番低温のものを選ぶ」という考え方です。

もちろん、より低い温度帯が必要なケースもあります。
しかし、いつでも低温側が正解とは限りません。

必要以上に低温の蓄冷剤を使えば、内容物にとって過剰な冷却になることがあります。
また、保冷力が強いほどよいという発想だけで進めると、容器サイズや使用枚数、運用負荷とのバランスが崩れることもあります。

 

そのため、蓄冷剤選びでは「目的に対して過不足がないか」を見ることが重要です。
過剰な設計ではなく、必要な条件に合った設計を目指すことが、現場ではむしろ安定につながります。

 

 

業務用では「蓄冷剤単体」ではなく「容器とセット」で考える

蓄冷剤は保冷容器と一緒に使用するケースが多く、セットでの設計が理想です。

さらに、限られた空間を効率的に使うためには、設計段階から容器構造を考慮する必要があるとされています。

  

これは、実際の保冷設計を考えるうえでも非常に重要な視点です。

同じ温度帯の蓄冷剤でも、容器の断熱性やサイズ、内容物の量、開閉頻度によって結果は変わります。
つまり、蓄冷剤だけを単独で選んでも、最適な答えにはなりにくいのです。

 

だからこそ、業務用では「どの蓄冷剤を使うか」だけでなく、「どの容器に、どの配置で、どんな運用条件で使うか」まで一緒に考える必要があります。

シーエスエスでは、オーダーメイドでの受注生産を基本とし、使用環境を聞き取ったうえで、担当者も同席して性能試験を行い、要望に応じた製品づくりを進めると案内しています。

 

こうした進め方は、温度帯だけで答えを決めきれない保冷設計と相性がよい考え方です。 

 

 

まとめ

蓄冷剤は、ただ冷たいものを選べばよいわけではありません。
大切なのは、何を、どの温度帯で、どれくらいの時間守りたいのかを整理したうえで、適切な区分を選ぶことです。

シーエスエスの標準仕様では、0℃は青、-16℃は透明、-19℃と-21℃は桃色、-25℃は黄色に色分けされています。こうした区分を前提に考えることで、現場でも温度帯を整理しやすくなります。 

ただし、実際の保冷設計では、温度帯だけでなく、輸送時間、季節、容器、配置方法なども結果に大きく影響します。
そのため、蓄冷剤は単体で考えるのではなく、容器との組み合わせや実運用まで含めて設計することが大切です。

 

どの温度帯を選ぶべきか迷ったときこそ、数字だけで判断するのではなく、実際の使用条件に合わせて考えることが、失敗しにくい選定につながります。

 

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